泡

日本財団海と日本海のまちプロジェクト

今こそ伝えたい海の民話アニメーション

海ノ民話アニメーション55

うとうとうげ

善知鳥峠

長野県( ながのけん ) 塩尻市 ( しおじりし )

  • 中部エリア
  • 2023年度
  • 地名等の由来
  • 海・湖・川のつながり
  • 海鳥
  • ノコゆかわ
海辺でつかまえられたひな鳥を
山の中まで追ってきた親鳥が、
つかれて力つきた
  • 中部エリア
  • 2023年度
  • 地名等の由来
  • 海・湖・川のつながり
  • 海鳥
  • ノコゆかわ

こんなお話...

めずらしい海鳥の善知鳥(うとう)の巣を見つけた陸奥(むつ=今の東北地方の一部)の国の猟師(りょうし)である弥七(やしち)は、親鳥の声をまねてひな鳥をおびき寄せ、つかまえた。昔は善知鳥を主君におくったり神前にそなえる風習があり、弥七はひな鳥を主君におくるために都へ旅立った。親鳥は悲しんで鳴きながら空を飛び回り、ついてきた。東山道を進み、信濃(しなの=今の長野県)へ入ったころには秋も過ぎて冬になっていたので、親鳥はすっかりつかれきって力つきてしまった。雪の上で善知鳥を見つけた里人は……

学びのポイント

海のない長野県にある峠(とうげ)の名前が海鳥である善知鳥(うとう)に由来していることから、海の始まりは山の中の水源であり、山と海との深いかかわりを読み取れます。物語の中で親鳥は、海辺でとらわれたわが子を追って、遠い山の中まで追いかけてきます。生き物は、鳥も人間も変わらない愛情を持っていることが分かります。また、長野県で「塩」の名前がついているこのエリアは、沿岸部で作られた塩の流通と関係があると言われており、交易のルートがあったことで猟師(りょうし)の旅が成り立っていたことも、わすれてはいけません。

制作チーム

語り 四宮豪、冨田泰代
脚本・キャラクターデザイン・絵コンテ・演出 ノコゆかわ
企画・製作 日本財団「海と日本プロジェクト」、
一般社団法人日本昔ばなし協会
作画・色彩設計 ノコゆかわ
美術・背景 渡辺由美
撮影 赤坂幸平
制作協力 ゴリラ
音響監督 沼田心之介
音楽 STARBASE
録音 宮坂保彦
音響効果 中井雄介
録音・編集スタジオ ピーターパンスタジオ
音響制作 ピーターパン・クリエイション
編集 中葉由美子(岡安プロモーション)
制作デスク 雄谷将仁、河野創太
アニメ制作プロデューサー 沼田友之介

ゼネラルプロデューサー 沼田かずみ
プロジェクト監修 波房克典(ワールドエッグス)
PR 阪口あき子、柴田熊至(ワールドエッグス)、岸田結花(みなとカンパニー)
監督/プロデューサー 沼田心之介
アニメーション制作 トマソン
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海ノ民話
ふるさと紹介

長野県 ( ながのけん ) 塩尻市( しおじりし )

長野県のほぼ中央、松本盆地の南端に位置します。レタスを中心に豊富な種類の野菜や、ブドウ、リンゴ、なしなどが栽培され、ワインの醸造も盛ん。国史跡の平出遺跡(縄文中期から平安時代までの竪穴式住居等)、国の重要伝統的建造物群保存地区の奈良井宿があります。

海のエピソード

  • 信濃川水系と天竜川水系の河川が流れる、太平洋と日本海の分水嶺のまち

民話スポット

分水嶺公園ぶんすいれいこうえん

善知鳥峠は古くから伊那谷と松本平とを結ぶ重要な道路で、中馬による物資の交流や善光寺参りなどで、大変にぎわいました。峠の頂上付近には分水嶺(山に降った雨水が異なる水系に分かれる場所)があり、南は天竜川に注いで太平洋に、北は信濃川に注いで日本海に至ります。

所在地

長野県塩尻市旧塩尻(国道153号沿い)

観光スポット

中山道奈良井宿なかせんどうならいじゅく

中山道屈指の難所である鳥居峠を控えて「奈良井千軒」といわれ、木曽十一宿の中で最もにぎわいました。国の重要伝統的建造物群保存地区で、奈良井川に沿って続く約1キロの街並みは日本最長の宿場です。現在も人の生活があり、連続テレビ小説「おひさま」の舞台にもなりました。

所在地

長野県塩尻市大字奈良井

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