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長野県塩尻市で「善知鳥峠」の上映会を実施

活用イベント
2024年1月31日

一般社団法人日本昔ばなし協会は2024年1月26日(金)、長野県塩尻市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「善知鳥峠」の上映会を同町の両小野(りょうおの)中学校で実施しました。

「善知鳥(うとう)峠」は、漁師にわが子を生け捕りにされた海鳥の親が、悲しげに鳴きながら陸奥から信濃まで漁師とわが子の後を追い、ついに峠で力尽きたーーというお話。里の人々はこれを知り、この海鳥の名前を取ってこの峠を善知鳥峠と呼ぶようになったとされています。

上映会には、同校の生徒65人と百瀬敬市長を筆頭に塩尻市関係者などが参加。当協会から百瀬市長への「海ノ民話のまち」認定証と民話アニメ「善知鳥峠」完成パッケージの贈呈に続き、上映を行いました。

上映後、松本市文書館特別専門員の窪田さんより、かつては海のない内陸部に塩や海産物を運ぶために人や牛馬が通った「塩の道」について話を聞きました。この地は日本海からも太平洋からも同じくらい遠かったため、どちらの海からも塩が運ばれてくる最終地(=塩の尻)であったこと、そこから「塩尻」の地名がついたことなどを学びました。

続いて、民話アニメの活用法について考えるワークショップを実施。地元酒造会社とのコラボレーションによるお酒のオリジナルラベル作成、グッズ展開、地域の飲食店とのコラボ、映画館で本編前に上映する、英訳をつけて駅で流すなど、さまざまなアイディアが生徒たちから挙がりました。

百瀬市長からは「生徒の皆さんが考えてくれた活用方法のアイディアをたくさん挙げてもらいました。アイディアを絞って形にするのは市役所の仕事です。形にするための支援をしていき、『善知鳥峠』を活かした街づくりを進めていくことをお約束したいと思っております」とのお言葉をいただきました。

海ノ民話アニメーション「善知鳥峠」

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