長野県飯田市で「うしろむき弁天ものがたり」の上映会を実施
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一般社団法人日本昔ばなし協会は2025年2月1日(土)、長野県飯田市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「うしろむき弁天ものがたり」の上映会を松尾公民館で実施しました。
「うしろむき弁天ものがたり」は、天竜川の弁天岩に祀られている弁天様を取り巻く物語。天竜川を挟んで対岸にある島田村と虎岩村の間で弁天様の領有争いが続いていましたが、島田村のものとなった弁天様は不思議なことに何度直しても後ろを向いてしまう――というお話です。
この日の上映会は地域の文化祭にあわせて開催し、松尾地区の方々約30名が参加しました。会場の松尾公民館には民話のもとになった領有争い「弁天公事」に関する「古地図」が保管されており、今回特別に展示していただきました。上映後、「海と民話のまちプロジェクト」アニメ監督の沼田心之介よりアニメ作品に登場した「弁天厳島神社」について説明し、参加者は民話への理解を深めました。
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その後、「天竜舟下り唄保存会」の皆さんが会場に登場。本作品制作をきっかけに、歌詞に「うしろ弁天」が登場する『天竜舟下り唄』を残していこうと保存会を発足させたそうです。今回、「天竜川」にまつわる舞踊を披露していただきました。
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会場では、本作品のコラボレーション商品として作られた飯田市の伝統工芸品「飯田水引」を使用した「水引ストラップ龍」と、飯田市下久堅地区で漉かれた「ひさかた和紙」を使用した「しおり」を販売。アニメ作品を通じて、飯田市のことをもっと知る良い機会となりました。
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