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【表敬訪問】長野県飯田市「うしろむき弁天ものがたり」が完成

作品公開
2025年2月6日

長野県飯田市が舞台の海ノ民話アニメーション「うしろむき弁天ものがたり」が完成し、一般社団法人日本昔ばなし協会 代表理事・「海ノ民話のまちプロジェクト」アニメ監督の沼田心之介が佐藤市長を表敬訪問して、アニメーションが披露されました。

(開催日時)
2025年2月1日(土)11時~11時30分
(会場)
飯田市役所 市長公室

当日は、「海ノ民話のまち」認定証・完成アニメパッケージ贈呈、海ノ民話アニメーション上映、今後の上映会・フィールドワークなどについてのフリートークが行われ、地域における活用に期待が高まりました。

長野県飯田市の海ノ民話アニメーション「うしろむき弁天ものがたり」はこんなお話▼
長野県の諏訪湖から静岡県浜松市まで流れる天竜川は、大雨で毎年のように川筋が変わるため「暴れ天竜」と呼ばれていました。天竜川の弁天岩には「弁天様」が祀られており、人々の信仰を集めていました。その領有をめぐり、長きにわたり島田村と対岸の虎岩村で争いが続いていましたが、江戸幕府の裁きもあり、弁天様は島田村のものとなりました。その後、島田村の人たちが弁天様へお参りに行くと、不思議なことに弁天様は後ろを向いてしまいます。何度直しても後ろ向きになってしまいます。困った村人が庄屋に相談したところ……

<佐藤市長コメント>
海ノ民話のまち認定証をいただき、ありがとうございました。
海ノ民話のまちに飯田市が関われるのかと思っておりましたが、先ほどプロジェクトの紹介の中で、すでに認定されている町がみんな海沿いの町でしたので、内陸部の飯田市が認定をいただくというのは非常に嬉しく、またびっくりもいたしました。監督のお話で、山と海をつなぐものとして川を取り上げていただいたことに、なるほどと思いました。
この物語のモチーフになったお話自体は私も知っておりましたが、こういう形で子供にも親しめるようなアニメーションにしていただきました。飯田市には天竜川沿いに「かわらんべ」という施設があり、これは地元の言葉で「カッパ」を表す言葉でもあります。その「カッパ」を登場させていただき、親しみやすいアニメーションにしていただいたので、ぜひ飯田市内の子供たちにも見ていただきたいです。
地域内に昔、こういう争い事があったことも、子供たちにとっていい意味で歴史を知る機会になると思います。これは今回のプロジェクトに限らず、地域の中に昔、争い事があって、それがこういう形で収まったという歴史的なものがいくつかあります。そういうことを子供たちに知ってもらえる機会があるのは大切ですし、何より三六災害についても知る導入として、これを使って勉強してもらうことができる教材をいただいたと思います。
大人でも、この後ろ向き弁天の話を知らない方が結構いらっしゃるかもしれないので、ぜひ上映会や地区での上映を通じて、多くの方に親しんでいただければと思っています。

海ノ民話アニメーション「うしろむき弁天ものがたり」

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