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愛媛県西予市で「河童の恩返し」のワークショップを実施

活用イベント
2025年2月4日

一般社団法人日本昔ばなし協会は2025年1月28日(火)、愛媛県西予市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」のワークショップを西予市明浜町高山にある若宮神社と地域の水産加工場で実施しました。

愛媛県西予市の海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」はこんなお話▼
ある夜のこと、高山城の殿様が帰路についていると、一匹の河童が殿様を驚かせようと飛びかかりました。しかし、反対に返り討ちにあってしまいます。河童は鳴き声をあげながら「何でもするので、お助けください」と命乞いをしました。 「それならば…」と殿様は、海の警護をするよう河童に頼みました。河童の海の警護のおかげで海の守りが強化され、しばらくは穏やかな日が続きましたが、ある飢饉の年に、とうとう戦いが始まってしまいます。人間同士の争いに河童を巻き込むこともないと、別れを告げる殿様に河童は……

今回のワークショップには、事前に民話アニメを鑑賞した西予市立明浜小学校の児童約90名が参加。はじめに、地元ボランティアの地域活性化グループ「高山よいとこな会」の案内で民話アニメに描かれた若宮神社を訪れました。若宮神社には拝殿の両側に「河童の狛犬」があり、片方の河童は鯛を抱えている全国でも珍しい貴重な石像です。参加した多くの子どもたちがこの神社にお参りしたことがあるそうで、「河童の狛犬」の頭をなでると願いが叶うと言われていることから、児童から「前に河童の石像の頭をなでたけど、僕の願いはかなわなかった!」などの声が聞かれ、地域になじみのある神社であることがわかりました。

続いて、西予市明浜町の特産品「ちりめん」の加工場に行き、異物を弾く選別作業の見学やシラス・ちりめんの試食、児童からの質疑応答などを行いました。ちりめん加工業者の方々から、地元の海の恵みである「ちりめん」を通じて地域がどのように繫栄したかや、自然環境の変化によるシラスの収穫量の変化などを解説していただき、児童たちは地元の海がもたらす恩恵などについて学びを深めました。

海ノ民話アニメーション「河童の恩返し」

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