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鳥取県鳥取市で「蟹のふんどし」の上映会を実施

活用イベント
2025年2月26日

一般社団法人日本昔ばなし協会は2025年2月21日(金)、鳥取県鳥取市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「蟹のふんどし」の上映会を鳥取市佐治歴史民俗資料館で実施しました。

「蟹のふんどし」は、佐治の山奥に住んでいる若者が、海沿いの村にある嫁の実家に招待された時、行儀作法について両親に聞くのですが、山辺と海辺の文化の違いや、それによっておこる勘違いにより、嫁の実家で驚きの行動をとってしまう――というお話です。

この上映会は、茅葺き屋根の佐治歴史民俗資料館で、佐治小学校の5年生、さじ民話会の皆様、佐治地域の方々あわせて約35名と、資料館の囲炉裏を囲んで行われました。
はじめに、さじ民話会の会長から「蟹のふんどし」は鳥取市の無形民俗文化財に指定されている「佐治谷話」の中でも3大話の一つで、特に大事なお話であることが説明されました。上映会の前には、小学5年生が覚えてきた「佐治谷話の語り」を披露し、面白話の語りに、参加者の笑いの声が上がっていました。アニメ上映では、佐治の山奥が美しく描写され、海のご馳走である「蟹」をテーマに、「ふんどし」をかけて笑い話が展開されていきます。茅葺き屋根の風景や民話の語り継がれる様子もアニメで表現されており、上映後には大きな拍手が生まれました。

囲炉裏で焼いた地元の田楽餅やぼた餅、豚汁などが振る舞いのほか、今や見かけなくなった「ふんどし」の試着や「蟹のふんどしクイズ」などが行われ、昔から山奥に伝わる海との関わりを再認識しました。
出来上がったアニメとコラボしたアイテム(地元の梨ジュースと松葉ガニボールペン)や、市民図書館などでのDVD貸し出し、市内観光施設やイベントでの上映などの今後の活用も紹介されました。

参加者の声

「民話語りをいっぱい練習したのでその成果が発揮出来たと思います」(小学5年生)
「(佐治谷話は)佐治の宝物なので大人になってもずっと覚えていたい」(小学5年生)
「海の関係の民話って悲惨な話が多いと聞きます。このアニメはクスッと笑える話なのでとてもいい話だと思います」(さじ民話会の方)

海ノ民話アニメーション「蟹のふんどし」

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