まりつきうた
まりつき唄
山梨県 富士川町
- 中部エリア
- 2023年度
- 漁・航海への安全
- 海・湖・川のつながり
- 古村静香
姉妹の乗った舟が、
急流で波のまれた
- 中部エリア
- 2023年度
- 漁・航海への安全
- 海・湖・川のつながり
- 古村静香
こんなお話...
甲州(現在の山梨県)の呉服(ごふく)屋に仲のいい姉妹がいて、ある年、豊年を祝って2人で身延山(みのぶさん)もうでに出かけることになった。明け方船着き場に着いて、歩きつかれたこともあって先は舟(ふね)で行こうと2人は乗りこんだが、若い船頭は不慣れなのか、手つきもぎこちないものだった。一里半ほど進んだとき、「ここはあぶない天神ヶ滝(たき)よ」と言う船頭に、姉は「いますぐ舟をとめて」と必死でお願いしたが、「こんなところじゃとめられないよ」とつき放されたとたん、あっという間に舟は波にのまれ、姉妹は川に投げ出され……
名場面集
学びのポイント
このお話は本当にあった姉妹の物語で、「まりつき唄」として歌いつがれてきました。姉妹が命を落とした天神ヶ滝などの急流では、かつて多くの水の事故がありました。一方で、静岡県で駿河湾(するがわん)に注ぐ富士川は、生活に欠かせない塩や米などを運ぶ、物流の生命線でした。海のない山梨県や、長野県南部にくらす人々にとって、富士川舟運(しゅううん)は、豊かな海と内陸を結ぶ重要な役目を果たしていました。たとえ危険ととなり合わせでも、海とつながる水運は、そこにくらす人々に欠かせないものだったことを伝えています。
制作チーム
語り | 四宮豪、冨田泰代 |
---|---|
脚本 | 神尾香菜子 |
キャラクターデザイン・絵コンテ・演出 | 古村静香 |
企画・製作 | 日本財団「海と日本プロジェクト」、 一般社団法人日本昔ばなし協会 |
美術・背景 渡辺由美
制作協力 ゴリラ
音響監督 沼田心之介
音楽 STARBASE
録音 宮坂保彦
音響効果 中井雄介
録音・編集スタジオ ピーターパンスタジオ
音響制作 ピーターパン・クリエイション
編集 中葉由美子(岡安プロモーション)
制作デスク 雄谷将仁、河野創太
アニメ制作プロデューサー 沼田友之介
ゼネラルプロデューサー 沼田かずみ
プロジェクト監修 波房克典(ワールドエッグス)
PR 阪口あき子、柴田熊至(ワールドエッグス)、岸田結花(みなとカンパニー)
監督/プロデューサー 沼田心之介
アニメーション制作 トマソン
「海ノ民話アニメーション(動画・画像)」の教育・
まちづくり等へのご利用について
「海ノ民話」の
ふるさと紹介
山梨県 富士川町
海のエピソード
- 富士川は急流で難所も多かったが、内陸部と太平洋側の駿河との交通路として、駿州往還(街道)とともに古くから水運が利用された
- 江戸時代初期の開削事業によって運行の安全が確保されると、江戸への廻米輸送を中心に水運が発達。上り船では塩や海産物が運ばれたほか、身延山詣の旅人にも利用され、物流の動脈として300年以上活躍した
民話スポット
富士川・天神ケ滝
所在地
山梨県南巨摩郡富士川町箱原
観光スポット
大柳川渓谷
所在地
山梨県南巨摩郡富士川町十谷