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佐賀県唐津市で「親子くじらの弁天さま参り」の上映会を実施

活用イベント
2025年2月12日

一般社団法人日本昔ばなし協会は2025年2月6日(木)、佐賀県唐津市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「親子くじらの弁天さま参り」の上映会を唐津市立小川小中学校と唐津市立呼子小学校の2校で実施しました。

「親子くじらの弁天さま参り」は、かつて捕鯨で栄えた唐津市呼子のまちに伝わる民話。くじら捕り名人・常七の夢に現れた親子くじらが、これから子くじらの七日のお礼に神社にお参りに行くので、お参りが済むまでは見逃してほしいと常七に懇願します。しかし、常七は親くじらとの約束を破ってしまい、子くじらと同様の罰が常七の息子に落ちてしまいます。約束を守る大切さや、くじらといえども人間と同様、深い愛情を有する生き物であるという、命の大切さを伝えるお話です。

今回の上映会は、小川小中学校と呼子小学校の交流事業の一環として実施。午前中に小川小中学校、午後に呼子小学校で上映を行いました。昨年10月に事前に当民話に関するフィールドワークを行ったことから、参加した子どもたちは予備知識をもって上映会に臨みました。小川小中学校では地域の方々も参加し、40名を超える上映会となりました。

アニメ上映後、唐津市呼子町の捕鯨文化を伝える取り組みを行う団体「呼子鯨組」代表の城谷ルリ子さんよりアニメの解説として「唐津に類まれなる富をもたらした捕鯨だが、知識が高い生物を殺める後ろめたさが常にあり、その生業を行う人々は幸福な人生を送れない人が多かった」とお話しいただきました。

参加者からは「話だけを聞くよりアニメーションがわかりやすかった。他の地域より優れた捕鯨のシステムだったことを誇らしく思います。今日のことを周りの人にも伝えます」「捕鯨がそんな大変だとは知りませんでした」「鯨骨切り歌を歌う際には意味をしっかりとらえながら歌いたいです。もっと地元の歴史を調べてみたいと思いました」といった声がきかれました。

海ノ民話アニメーション「親子くじらの弁天さま参り」

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