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静岡県浜松市で「奥浜名湖の鵺伝説」の上映会を実施

活用イベント
2024年2月27日

一般社団法人日本昔ばなし協会は2024年2月20日(火)、静岡県浜松市に伝わる民話を題材にした海ノ民話アニメーション「奥浜名湖の鵺(ぬえ)伝説」の上映会を浜松市立三ヶ日中学校で実施しました。

「奥浜名湖の鵺伝説」は、天皇に病をもたらしていた化け物「鵺(ぬえ)」を2人の武者が見事に退治したというお話。討ち取られた鵺の体は4つに分かれて飛んでいき、浜名湖とつながる猪鼻湖周辺に落ちたとされています。この地域に残る「鵺代(ぬえしろ)」「尾奈(おな)」「羽平(はねひら)」「胴崎(どうさき)」という地名は、鵺の体が落ちてきたことに由来するのだとか。

この日の上映会には、三ヶ日中学校の全校生徒約400名が参加。体育館のステージに掲げた大きなスクリーンで民話アニメを視聴し、地元に伝わる歴史を学びました。あわせて、三ヶ日文化協会の鈴木義男会長​と三ヶ日町郷土を語る会の河西正和会長から、浜松市三ヶ日地区に伝わる鵺伝説について聞きました。

鵺は架空の存在と思われるが、鵺退治の話が平家物語に書かれており、その褒美として天皇から源頼政に太刀が下賜されていることなどを踏まえると、歴史的に何かしらの事実があったと思われるとの話に、生徒たちは興味津々。猪早太(いのはやた)という地元出身の武士がこの鵺退治に関わっており、三ヶ日町にある寺院の建築にも鵺の彫刻が見られることから、「三ヶ日と鵺との関係は、関心をもって調べるに値する歴史ネタ」との言葉をいただきました。

また、猪鼻湖の入口に立つ猪鼻湖神社は、大地震をきっかけに海水が多く入るようになり、湖での水難事故が増えたことから建立されたことも学び、地元に伝わる歴史を知ることで事故防止の意識が高まることを実感しました。

海ノ民話アニメーション「奥浜名湖の鵺伝説」

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