長野県小海町で「くじらの夫婦」オペラ、1年前プレコンサート開催
長野県小海町で8月9日(金)、町に伝わる民話「くじらの夫婦」を題材にしたオペラ「くじらの夫婦」の1年前プレコンサートが開催されました。
民話「くじらの夫婦」は、「信州の小海は素晴らしいところだ」と聞いたくじらの夫婦が、川を上って小海を目指そうとする物語です。一般社団法人日本昔ばなし協会は「海ノ民話のまちプロジェクト」の一環として、2021年度にこの民話をアニメーション化しています。
この民話をもとにしたオペラ「くじらの夫婦」は、国立音楽大学卒業の同期3人で構成する音楽グループ「Trio99(トリオ ツーナイン)」が企画した完全オリジナル。脚本・演出を手掛けるTrio99の近藤圭さんは「小海町に毎年行くようになり、小海町のことを調べてるうちに、この民話があることを知りました。 これをオペラにしたら、子どもから大人まで楽しめる作品になるのではと思い制作しようと考えました」と話しています。
曲は、作曲家・編曲家の西村航平さんが担当。Trio99メンバーに加え、公募で集まった地元の子どもたちによる「小海くじら児童合唱団」も出演する予定で、2025年秋の公演に向け、練習を重ねています。
今回実施された「1年前プレコンサート」は、その予告編。JR小海線小海駅のホームと駅隣接の施設「アルル」を会場に、長野県佐久市出身の作詞家・井出隆夫さんが小海の風景をイメージして作詞した「北風小僧の寒太郎」や、同じく井出さん作詞による「くじらのバス」といった小海町ゆかりの歌に加え、オペラ「くじらの夫婦」の楽曲を3曲先行披露しました。
地元の民話を題材にしただけでなく、地元の子どもたちの参加や駅ホームでのプレ公演など、地域全体を巻き込んだ取り組みとなっている市民オペラ「くじらの夫婦」。来年秋の本公演に向けて、ますます期待が高まります。